- 川越店
父へ
POSTED : 2024.05.29
正直僕は自分の父に対して、子どもの頃からあまり良いイメージを持っていません。
というよりも、お互いに接し方がわからず、家族らしいコミュニケーションが取れてなかったと思います。
なので記憶にある父の印象といえばこれくらいです。
タバコ、お酒、ラーメン、微糖の缶コーヒー、「背伸びたな」
21年過ごして、片手に収まる程度のことしか父のことを知りませんでした。
ただ、そんな中でも特に記憶に残っているのが「背伸びたな」という言葉です。
父と2人暮らしを始めた高校1年のころから、父はよく僕にそう言ってくれました。
進学して上京した時も、帰省するたびに「背伸びたな」と言ってよく背比べをしてくれたのを思い出します。
歳を感じる父の頭を上から見るたびに、自分は生涯この人の子どもなんだろうなと思いました。
父が亡くなってからしばらく経ちますが、ふとした時にそういう場面を思い出します。
同時に、コーヒーが好きな父に僕の淹れたコーヒーを飲んでもらいたかったなと少しだけ後悔したりします。
しかし、僕が天国に行くとまだ早いと怒られてしまうと思うので、とりあえず今年は常盤のカフェオレベース(加糖)をお供えする予定です。
甜菜糖で優しい甘さなので、微糖が好きな父に喜んでもらえたら嬉しいです。
そして、またいつか背比べをして、僕の淹れたコーヒーを美味しいと飲んでもらえる日を楽しみにしてます。
川越店 オオホリ