シティオ・ダ・トーレの位置するマンティケイラ・デ・ミナスは、質の高いミネラルウォーターの貯水池として国際的に認知されるほど自然と水資源に恵まれた土地です。
コーヒーの生産は標高1100~1300mの山岳地域で行われており、ブラジルのコーヒー生産地としては特異な環境であるこの美しい山岳地帯と独特の気候条件によって、甘く鮮やかな風味を持つコーヒーが生まれます。一方で、山岳地帯であるがゆえに、ブラジルの主要生産地域のような大型の機械が導入できず、生産コストを下げる事ができないハンデキャップを常に抱えてきました。
その為、地域を挙げて徹底した高品質化を図り、国内でもいち早く高品質で付加価値の高いスペシャルティコーヒーの生産を志したと言います。現在、スペシャルティコーヒーの生産においてベースとなるグリーンセパレーターを用いた生産処理での選別や、サスペンデッド・パティオでの乾燥への取り組みも早期から始めており、今では蓄積したノウハウでブラジルのスペシャルティコーヒーを牽引する名産地として知られています。こうした地域を挙げて高品質なコーヒー生産への取り組みを可能にした一因として、シティオ・ダ・トーレも所属している生産者組合Cocariveの存在があります。
<高品質を支える環境への配慮>
Cocariveは、1961年に周辺農家で構成された生産者組合で、高品質で付加価値の高いコーヒー生産を行うために設立されました。半世紀以上の歴史を持つCocariveは、スペシャルティコーヒーの生産価値の高まりとともに存在感を増し、現在1000名以上の組合員で構成されています。
組合の運営においても従業員を雇用し、現在70名がドライミルの運営や農家への肥料の販売、そしてコーヒーの輸出業務まで手掛けています。現在の代表はセーハ・ダス・トレス・バハス農園やカクェンジ農園を営むラルフ・デ・カストロ・ジュンケイラ氏。シティオ・ダ・トーレ農園のアルバロ氏も同組合の役員を務めています。
Cocariveとは緑・川・谷の意味を持ち、シティオ・ダ・トーレのアルバロ氏自身も、持続可能なコーヒー生産を続けていくためには、人と自然それぞれの営みが融合している事が最も大切で、我々生産者は環境を保護する視点を決して忘れてはならないと語ります。その言葉が示す通り、シティオ・ダ・トーレ農園は、このポリシーを受け継ぎ、現在まで4世代100年間、自然と共存する事で土地の恵みを享受し、素晴らしい品質のコーヒーを生産し続けています。
<自然との調和を目指して>
アルヴァド氏は、4世代目のコーヒー生産者で、2002年からスペシャルティコーヒーの生産を開始。品質が良く土着性の高い品種を選び、高品質なコーヒー生産に注力してきました。現在、シティオ・ダ・トーレはトータル95ヘクタールの敷地面積があり、新しい品種を試すための試験区画も設けて、常に最良のコーヒーを目指しています。彼らのゴールは、サスティナブルなコーヒー生産を通じて高品質なコーヒーを提供する事です。彼が決して忘れてはならないと強く意識しているのは、コーヒーは豊かな自然環境により育まれているという事。農園内には、自然保護エリアを設けており、動植物の多様性や水資源の保全に力を入れています。人々の営みと自然環境の調和こそ持続可能なコーヒー生産を実現し、コーヒー生産の魅力だと語っています。
常盤ではお馴染みのシティオ・ダ・トーレ農園。今回のロットは、誰もが「うんうん」と頷いてしまうような、ブラジルスペシャルティらしい王道の味わい深さを持っています。軽やかな口当たりと、チョコレートフレーバー、オレンジのような鮮やかな果実味も感じさせるコーヒーです。お好みで焙煎度を前後しても美味しくお召し上がりいただけます!
