SPECIALTY
コロンビア/
ロス・ノガレス農園 FW
まさに深煎りコロンビアの真髄とも言えるトップオブトップのロット!高地で育ったチェリーが生む、グレープのように華やかで、チョコレートのように深い余韻はこの農園ならでは!
- まろやか
- チョコ
- コク
- -ROAST LEVEL
-
- 10
- 9
- 8
- 7
- 6
- 5
- 4
- 深煎り
- 浅煎り
地区 | カウカ県、インサ市、サントアントニオ |
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品種 | Tabi、Typica、Caturra |
標高 | 2,000m |
精製 | フリーウォッシュド |
※豆の量は生豆の状態での重量です。焙煎を選択される場合は、焙煎後1~2割ほど減量いたします。
ご注文いただいたコーヒー豆は
発送当日に焙煎しています。
- カッピングコメント
オレンジ/グレープ/チェリー/キャラメル/ローストナッツ
川口樹モール店スタッフコメント:
全体的に甘さのある綺麗な酸味が楽しめました。
中でも酸味とコクのバランスが取れた6.7番が良かったです。浦和店スタッフコメント:
全体的になめらかな質感と丸い甘さが楽しめました。
果実や紅茶を思わせる甘さが余韻まで心地よく続く6とバランスの良さとチョコレート感が加わった7が人気でした。
<農園情報>
農園主のMaria Rosa Oidor氏は、夫のAlfonso Pillimue氏と、3人の子供たちと共に農園を運営しています。農園はSan Antonio市の小さな街から歩いて30分の距離にあり、夫妻はそこで小さなお店の経営もしています。夫妻はその小さなお店で稼いだお金を貯め、約15年前に3haの土地を購入し、コーヒー生産を開始しました。現在は、Maria氏の家族全員がコーヒー生産に従事しています。Maria氏とAlfonso氏は、長男のRobinzon氏と、二男のNilson氏、三男のNeyid氏の3人に区画の一部を譲渡し、各区画では3兄弟がそれぞれでコーヒー栽培を行っています。両親への尊敬を込め、すべてMaria氏とAlfonso氏を生産者名としています。Maria氏は今もなお、毎日山の頂上まで登り、ピッカーの配置やスケジュール管理を行っています。彼女は、”Juan Valdez”のように、表彰されて来ませんでしたが、コロンビアにおける女性のコーヒー生産者のシンボルとして、とても印象的な人物です。栽培開始時からしばらくは、品質に定評のあるTabi, Typica, Caturraが植えられていました。これらの品種は、標高の低いエリアではさび病の被害を受けやすいですが、Los Nogales農園は標高2,000mと高いため栽培が可能です。しかし数年前にコロンビアコーヒー生産者連合会(FNC)のサポートを受け、FNCが開発した耐病性の高いCastilloへの植替えを行いました。それでもMaria氏は、品質の観点からTabiを強く支持していたこともあり、植替えは一部の区画のみで実施しました。また、スペシャルティコーヒー生産へ注力し始めて以来、TypicaとCaturraから、Pink Bourbonへのリノベーションを行っています。品種の植替えの際は、栽培面積が小さいこともあり、剪定した樹々を台木として使い、接ぎ木して植えることが慣習となっています。この方法は、苗木から新しく根を形成する必要がないため、比較的早期に開花・結実します。そのため生産量を落とさずに植替えることが可能です。同じ方法を用いて、ChirosoやGeishaの栽培も始めています。現在はこの3つの品種がメインで、それぞれ3,000本以上植えられています。また、植替えに伴い本数は800本と限られていますが、Tabiの栽培も継続して行っています。コーヒーの樹には、樹の状態や実を結んだチェリーの数に応じて、年に三回肥料を与えています。また、新しい木への植え替えのために種を収集し、農園内で発芽させ、苗を作っています。収穫期には最大15人のピッカーを雇います。また、1名の常駐労働者も雇っており、年間を通じて農園維持のサポートをしています。
<生産方法>
チェリーを手作業で丁寧に収穫した後、敷地内のウェット・ミルに運びます。収穫は月曜日から金曜日まで毎日行われ、その都度果肉を取り除き、ウェットパーチメントを同じタンクに継ぎ足していきます。(Maria氏はこの方法を「バッチ・ミキシング(batch mixing)」と呼んでいます。)金曜日の収穫終了後、タンクの中に溜められたウェットパーチメントをさらに36時間醗酵させ、ミューシレージを分解します。醗酵後、ミューシレージをきれいに洗い流し、ビニールハウス内のアフリカンベッドに並べ、理想とする水分値に達するまで乾燥させます。最終的にドライパーチメントはメデジンにある、ペルガミーノ(Pergamino)社所有のドライミルに運ばれます。
<ペルガミノ社>
長年に渡り、Maria氏は農園の質を向上すべく、Pergamino社のサポートを受けながら一生懸命に働いてきました。そして彼女の努力は実を結び、スペシャルティコーヒー市場でコーヒーを販売することができるようになりました。Maria氏とは、Mercantaと親交の深いPergamino社を通じて知り合うことができました。Pergaminoは長年の間激しく変動するコーヒー価格の影響を受けて来ました。将来いくらで売れるかの保障もない中、農園に投資し続けなければなりませんでした。コロンビアのことわざで「Tiempo de las vacas gordas y las vacas flacas(直訳:牛は太った時期とやせた時期がある」というように、物事には良い時と悪い時が必然的にありますが、総じて悪いことの方がよく起きるもので、Pergaminoは度々、コーヒーの持つ素晴らしい風味を理解もしない大きな輸出業者にコーヒー売らざるを得ず、最終的に輸出業者がいくらでコーヒーを売っているのかも知ることができませんでした。しかし、海外の輸入業者やロースターへ直接販売を開始することで状況は大きく変わりました。現在、PergaminoはCauca県、Huila県、Narino県の600名を超える小規模農家と活動をしており、その影響力は日に日に拡大し続けています。Pergaminoは生産者に対し、コーヒーの品質の評価とトレーニングを行い、長年関係性を構築してきました。また、生産者に対する透明性に注力しており、Pergaminoが受け取る利ざやは常に明確であり、品質により追加された付加価値はプレミアムとして、直接生産者へ還元しています。近年Pergamino社は、Cauca県においては新たなプロジェクトにも着手しており、Pillimue一家に資金援助し、小さな倉庫とカッピングラボラトリを建設しました。(Pillimue一家は、長年様々な家族農園のコーヒーをPergamino社に供給してきました。)それらの施設は、より良い市場へのアクセス拡大と、生産者が直接コーヒーを管理できるようにすることを目的として建設されました。物流、調達拠点としての役割を果たすのみならず、カップクオリティのフィードバックを150以上の生産者家庭に提供しています。こうした役割は地方機関よりもより幅広い影響力を持ち、San Antonioのみならず、Belen、La Palmera、Aguablanca、Pedregal、Palmichal、San Jose、Santa Teresa等、様々なエリアへ影響を及ぼしています。Pillimue氏とPergamino社のプロジェクトにより、これまでよりも、より多くの生産者がスペシャルティコーヒー市場にアクセスすることができるようになり、品質に見合ったより良い価格でコーヒーを販売できるようになりました。収獲期には、Pergamino社は毎月産地を訪問し、カップや品質に関してのアドバイスを行っています。生産されたコーヒーのうち85点を超えたロットは全て買いつけています。またさらに良いスコアものは当ロットのようにマイクロロットとして管理され、農園名や生産者の名前と共に販売されています。
コロンビアの小規模生産者の中でもそのクオリティの高さは折り紙つきで、世界中のバイヤーが注目する農園の一つです。SCAJのローストの大会で課題豆に選ばれるなど、品質への信頼が厚く、常にトップクラスのコーヒー豆を生産し続けています。
今回のロットもコーヒー豆のポテンシャルの高さがはっきりと味わいに現れており、グレープのようにジューシーで甘く、華やかな印象、そして程よいボディ感が全体を包みこんで調和しています。
浅煎りから深煎りまで楽しめるコーヒーですが、特に深煎りのリッチなフレーバーはロス・ノガレス農園にしか作り出せない特別な味わいです。