ペルー/ラ・マンダリナ農園
イエローカトゥーラ&ブルボン FW
ペルーのコーヒーについて>
南米に位置するペルーは日系人の多い国で、マチュピチュやナスカの地上絵などの観光地として日本でも有名です。アルパカの生まれ故郷としても親しまれています。
元来スペシャルティコーヒーの生産地としては知られていませんでしたが 、2017 年の COE 開催をきっかけにペルー産スペシャルティコーヒーの品質の高さが世界中に知れ渡り、現在へは生産者もスペシャルティコーヒーの生産への熱意が高まっています。
ペルーのコーヒーはその多くが小規模な農家の手によって行われています。標高 5000 メートル級の山々が連なるアンデス山脈の山 間部や渓谷地域 の小規模農家によってつくられたコーヒーの中から素晴らしい風味を持ったものが次々と発見されています。
このロットはTYPICAを通じて買付たマイクロロットです。
農園名にあるようなマンダリンオレンジ系の華やかな香り、まろやかな甘味が楽しめます。焙煎の幅もあり、深くしても香ばしい香りが程よく調和し、クリーミィな口当たりが心地よく感じられるおすすめのペルー!アイスでも是非お楽しみください。
農園の物語>
このマイクロ・ロットは、ファウスティーノとサラが育てたコーヒーである。二人ともペルー北部のクテルボ県の出身だ。ファウスティーノはコーヒー農家の2代目で、コーヒーの木に囲まれて育ったと言う。12年ほど前に、妻と子どもたちと一緒にサン・イグナシオのエル・ディアマンテに引っ越してきたのだそうだ。その理由は、農地を増やしたいということと、彼の両親やおじさん、おばさんが30年前にすでにサン・イグナシオに引っ越していたためだ。両親を訪ねるたびに、「ここは土地が広いし、コーヒーの出来もクテルボよりいい」と言われたそうだ。それが彼の決断を後押しした。後にファウスティーノがスペシャルティ・コーヒー生産に転向する原動力となったのは、当時14歳だった息子のダビッドの存在だ。
サン・イグナシオで、より広い土地と空間を手に入れたファウスティーノは、本格的にコーヒー生産に取り組み始めた。2013年にカトゥーラやブルボンなどの品種を植え始めたのは、息子のダビッドだ。ダビッドが初めて自分のコーヒーを収穫し、サンプルをカッパーに送って品質を評価してもらったところ、スペシャルティ・コーヒー生産が持つ可能性に興奮するようになったのだそうだ。そして父ファウスティーノもスペシャルティ・コーヒーに転向するよう勧めたのもダビッドだった。しかし父は今までのコーヒーの生産・精製方法を変えようとはしなかった。ファウスティーノは高品質や高販売価格を謳うスペシャルティ・コーヒーに懐疑的だったのだ。父と息子はよく言い争いになった。それでもダビッドは、ゲイシャ、ブルボン、イエローカトゥーラなど、他の品種を植えてみるよう父を説得した。そして父ファウスティーノに本当の転機が訪れたのは、2年前だった。熟したゲイシャの実を口に含み、噛んだ瞬間、「これは何か違う!」と感じたという。そして、最初の生豆のサンプルをカッピングに出したとき、彼はどのような評価が返ってくるのか緊張したという。その結果、彼のコーヒーは90点を獲得し、この高得点に彼はとても興奮した。「これからはスペシャルティコーヒーだ!」と思ったという。そしてダビッドは父だけでなく、他の家族のみんなも納得させた。彼らの地域やその周辺でも、生産者がお互いの経験を共有し、意見を求め合うようになった。お互いの農園を訪ねあって植物を分析し、品質向上のために共に学んでいるのだ。このように、この家族は野心にあふれ、ファウスティーノは新しいやり方をどんどん実践していくことだろう。例えば、豆の乾燥を良くするために太陽熱乾燥機を導入した。ファウスティーノとサラの2人と一緒に仕事ができることを、私たちはとてもうれしく思っている。彼らのコーヒーのカップ・プロフィールはすでに素晴らしく、将来的に多くのことが期待できるだろう。
【カッピングコメント】オレンジ/グリーンアップル/キウイ/アプリコット/ハニー
スウィートロングアフターテイスト/クリーミィマウスフィール
生産者 | ファウスティーノ&サラ |
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エリア | サン・イグナシオ エル・ディアマンテ |
プロセス | ウォッシュド *オープンタンクにて36時間の発酵、太陽光乾燥機で18~28日間乾燥 |
品種 | イエローカトゥーラ90%、ブルボン10% |
標高 | 1,710m |

※豆の量は生豆の状態での重量です。焙煎を選択される場合は、焙煎後1~2割ほど減量いたします。